2007年05月23日

●Somethin' Stupid / Frank & Nancy Sinatra

フランクシナトラとナンシーシナトラの親子デュエットです。普通男女のデュエットというと二人の懸けあいか、仲の良さを見せ付けるユニゾンになるんですが、この歌は終始一貫フランクシナトラがメロディーを唄って、ナンシーはハモるだけです。この歌は男の妄想を唄ってるので、多分元々はデュエットとして作られた曲ではないんでしょう。しかし二人の声が相性良くピタリと会っており、アレンジも熱くならず、まるで二人に付いて行くかのような自然な作りになっていて、Somethin' Stupidどころか、Somethin' Specialになっています。「恋の一言」という邦題が付いていますが、ちょっと違う感じがします。しかし他のタイトルを考えるとすると非常に難しいですね。

Somethin' Stupid

I know I stand in line until you think you have the time to spend an evening with me/君が僕と一緒に一夜を過ごしてくれる時が来る迄僕はじっと待つ
And if we go someplace to dance I know that there's a chance you won't be leaving with me/そしてもし僕らがダンスに行けたら、君はもう帰りたがらなくなるチャンスなんだ
And afterwards we drop into a quiet little place/それから静かな可愛い場所へ立ち寄って
And have a drink or two/軽く一、二杯
And then I go and spoil it all by saying something stupid /そしてその時僕の愚かな一言でその場を台無しにしてしまう
Like I love you/アイラブユーとか言っちゃって

I can see it in your eyes that you despise the same old lies you heard the night before/君が前の晩に聞いたと同じ古くさい嘘を軽蔑してるって事は目を見れば分かるんだ
And though it's just a line to you for me it's true/君にとってはただの一言に過ぎないけれど僕にとっては本当のことなんだ
And never seemed so right before/でも今まで一度も正しいとは思えなかったけれど
I practice everyday to find some clever lines to say to make the meaning come true/思いが叶うよう気の利いた科白を毎日練習して
But then I think I'll wait until the evening gets late and I'm alone with you/夜が更けて二人だけになるのを待つんだ
The time is right your perfume fills my head/ついにその時が来て、君の香りで僕の頭は一杯なる
The stars get red and on the nights so blue/星は赤く夜は青さを増す
And then I go and spoil it all by saying something stupid /でもその時馬鹿な一言でその場を台無しにしてしまう
Like I love you/アイラブユーとか言っちゃて

最初の"stand in line"は将に行列をして待つという感じで、彼女とのデートの日が来るのを期待して、デートの段取りを考えています。ダンスへ行って、軽く飲んで、でもアイラブユーなんて陳腐なセリフじゃ駄目だ、きっと彼女はそんな言葉は聞きなれているに違いない、軽蔑されちゃう。そこで"I practice everyday to find some clever lines"毎日気の効いたセリフを考えて練習してるんです。でも最後はやっぱり例の陳腐なセリフを言って台無しにしちゃうんじゃないか?と悩んでいます。とても微笑ましい内容の佳曲をご両人とも力まずさらりと唄っているところがこの歌の魅力です。

この歌は2001年に二コール・キッドマンとロビー・ウィリアムスが歌って小ヒットとなりましたが、この曲のビデオクリップが何故か彼女の主演映画「バースディ・ガール」のDVDの中に入っており、得した気分になりました。二人の歌も(二コール・キッドマンの歌に期待していなかっただけに)非常に良い雰囲気で、ロビー・ウィリアムスの少し控えめなメロディと彼女のハモりに好感持てました。日本では竹内マリアと大瀧詠一のデュエットがあり、大滝詠一のフランク・シナトラを意識して平静を装ったボーカルが中々渋い味出してました。

2007年05月21日

●ガンバレ!たこやきちゃん/横山ノック

元大阪府知事の横山ノック氏がお亡くなりになりました。彼は「パンパカパーン、今週のハイライト」でおなじみの漫画トリオという時事ネタのトリオ漫才で活躍し、特にタコの芸で有名でした。漫画トリオが最盛期のある日突然、自民党からの勧誘も無しに突然参議院議員に出馬し、いきなりメンバーの横山パンチ(上岡龍太郎)と青芝フックは失業の憂き目に会いました。ご承知の通り上岡氏は復活しましたが、青芝フック氏は「あの人は今」状態です。その後大阪府知事に当選し、東京は青島幸男、大阪は横山ノックという今から考えれば夢のような東西の布陣となりました。大阪府知事として特に何をやったという訳ではありませんが、大阪のお笑い共産主義に乗ってトップ当選しており、セクハラ事件が無ければ再選は間違いなかったでしょう。この歌は今となっては意味不明ですが「エロダコ」の異名を持つ横山ノック氏の原案で当時大ヒットした「泳げたいやきくん」アンサーソングとして吹き込まれました。たいやきくんを意識しすぎたのとたこやきちゃんが何にガンバルのかが良く分からない事もあり、残念ながらヒットにはなりませんでした。

トホホ度★★★☆
お笑い度★★★
意味不明度★★★★

  ぽんぽこ ぽんぽこ ぽんぽこ ぽん
  ぽんぽこ ぽんぽこ ぽん

  たこ焼きポンポコ ふくらんで
  屋台をふんわり とびだして
  ちょっとおしゃれを しようかな
  青のりつけて 紅しょうが
  ガンバレガンバレ たこやきちゃん
  ガンバレガンバレ たこやきちゃん
  空飛ぶ凧に 負けるなよ

  ぶるぶる ぶんぶん 冒険旅行
  ぶるぶる ぶんぶん とんでいけ

  たこ焼きポンポコ ふくらんで
  UFOみたいな 飛行船
  雲さん鳥さん こんにちは
  のんびりくぐろう 虹の橋
  ガンバレガンバレ たこやきちゃん
  ガンバレガンバレ たこやきちゃん
  たいやきちゃんも 手をふるよ

  たこ焼きポンポコ ふくらんで
  故郷のたこつぼ 夢に見る
  海亀おじさん おねがいだ
  乙姫さまに 会わせてよ
  ガンバレガンバレ たこやきちゃん
  ガンバレガンバレ たこやきちゃん
  ぼくらはみんな ともだちさ


2007年05月16日

●Pretty World / Sergio Mendes & Brasil '66

ブラジル出身のピアニスト、セルジオ・メンデスが結成したブラジル66はA&Mに移籍後「マッシュケナダ」の大ヒットで一躍トップスターとなりました。彼らのA&Mでの5作目のアルバムがこの「クリスタル・イリュージョン」で、セルメンのアルバムではベストではないかと思います。その中でも一番気に入っているのがこの「プリティ・ワールド」です。作曲、アレンジ、演奏とどれも嫌味が無く、可愛い歌詞がついてることもあり、何度も聞きたくなります。尚、アルバム2作目の「フールオンザヒル」も素晴らしく、ファンなら必聴です。

Pretty World

Why don't we take a little piece of summer sky hang it on a tree?/夏の空のかけらを木に架けてみない?
For that's the way to start to make a pretty world for you and for me/それが僕と君の可愛いい世界を作るきっかけになるから

And for the Sun we'll find a lemon bright balloon, you can hold the string/そして太陽のかわりに明るいレモン色の風船をとってくるから、それを持っててね
Oh can't you see that little world of ours will be the prettiest thing?/ねえ、私達のちっちゃな世界が一番可愛いって分かるでしょ

We can gather rain enough for the stream to hold our happy faces/私達の笑顔の為に雨を嵐になるくらい集めましょう
When we want a breeze, I'll blow you a kiss or two/そよ風が欲しい時はキスをひとつか、ふたつ吹いてあげる
Take me in your arms and our little world will be the place of places/あなたの腕に抱き寄せられたら、私達の小さな世界は一番素敵な場所になる
Nothing left to make but breakfast and love/朝御飯と愛以外に作る物はないの

We'll hang a little sign that just says Paradise population two/二人だけのパラダイスと書いた看板をかけましょう
I know together we can make a pretty world for me and for you,
for you/それが僕と君の可愛いい世界を作るきっかけになるから
It's what I wanted to do, to do/それが私がしたい事
To make a world with you/あなたと世界を作る事

二人の世界をプリティ・ワールドと言ってるんですが、なんとなく可愛い歌詞です。いきなり”夏の空のかけら”ですから、どうなる事かと思いましたが、他愛の無いじゃれあいという感じですね。"Nothing left to make but breakfast and love"というのは中々旨い文句です。感心しました。それから"We'll hang a little sign that just says Paradise population two"の「人口2名のパラダイス」というのも洒落てます。
しかし、ここ数年陽気が良くなってくると誰かが「今年の夏はボサノバですよ」と言い出し、自分だけすっかりその気になってしまうという繰り返しです。も一度本物のボサノバブームが来ないもんですかねぇ。

2007年05月07日

●3701 W. 119th Street, Howthrone, CA

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P1000789-edits.jpg3701 West 119th Street, Howthrone, CA はビーチボーイズの生家の住所で、アルバムタイトルにもなっています。住所からして会社の近くだなとは思ってました。ところがつい最近ここに彼らの碑が建っている事を知りました。2005年5月にファンの寄付によって建てられたようです。そこで会社帰りに立寄ってみました。場所はLAX空港から東へ延びる105号線とCrenshaw通りが交差する処にHowthrone空港がありますが、この空港と105号線の間でした。この空港から友人と飛行機に乗ってグランド・キャニオン日帰りツアーに出かけたことがありますが、その時はそばにビーチボーイズの碑があるとは全く知りませんでした。

碑の建っている場所は将に彼らの生家の前庭で、105号線の建設の為に取り壊されたようです。彼らの家が119通りのあちら側でなく、こちら側であれば残っていた筈で、残念です。

この碑の正面には5人がサーフボードを持っている白色のレリーフが嵌め込んであります。これは彼らの3作目の大ヒットアルバム”サーファー・ガール”のジャケットをレリーフにしたものです。また周囲の煉瓦にはこの碑の建設費を寄付した人々の名前とコメント、賛辞等が掘り込んであります。その下のプレートには、この家がビーチ・ボーイズという歴史の出発点である事が簡潔に記されています。

P1000783-edits.jpgIT WAS HERE IN THE HOME OF PARENTS MURRY AND AUDREE THAT BRIAN, DENNIS, AND CARL WILSON GREW TO MANHOOD AND DEVELOPED THEIR MUSICAL SKILLS, DURING LABOR DAY WEEKEND 1961, THEY, WITH COUSIN MIKE LOVE AND PRIEND AL JARDINE, GATHERED HERE TO RECORD A TAPE OF THEIR BREAKTHOUGH SONG "SURFIN'." THIS MARKED THE BIRTH OF THE ROCK GROUP KNOWN WORLDWIDE AS THE BEACH BOYS, AND THE BEGINNING OF AN HISTORIC MUSICAL LEGACY THAT WOULD CHANGE THE RECORDING INDUSTRY. THE MUSIC OF THE WILSONS, LOVE, JARDINE AND FRIEND DAVID MARKS BROADCAST TO THE WORLD AN IMAGE OF CALIFORNIA AS A PLACE OF SUN, SURF, AND ROMANCE. BRIAN WILSON WOULD BECOME A LEGENDARY PRODUCER, ARRANGER, AND SONGWRITER.

CALIFORNINGA REGISTERED HISTORICAL LANDMARK NO. 1041
PLAQUE PLACED BY THE STATE DEPARTMENT OF PARKS AND RECREATION IN COOPERATION WITH THE CITY OF HOWTHORNE, MAY 2005.

【抄訳】ブライアン、デニスとキャロルは両親(マレーとオウドリー)の家で成長し、音楽の技術を磨いた。1961年の感謝祭の休日の間、3兄弟と従兄弟のマイク・ラブと友人のアル・ジャーディンがこの家に集まり、彼らの驚くべき"サーフィン”という曲(のデモテープ)を録音した。これがBeach Boysとして世界中に知られたロック・グループの誕生であった。そしてレコード業界を変革する歴史的な音楽遺産の始まりであった。彼らの音楽は世界中に放送され、カリフォルニアが太陽とサーフィンとロマンスに満ちた所であるというイメージを世界中に植えつけた。ブライアン・ウィルソンは歴史的なプロデューサー、アレンジャーそして作曲家となるでしょう。

碑文は実に簡潔に彼らの業績を称えています。特にカリフォルニアの明るい太陽、サーフィン、そしてロマンスというイメージを作ったのが彼らであるという事実が明記されています。これだけでもカリフォルニア州の住民は彼らに足を向けて寝られません。その後の活躍についてはまた機会を改めたいと思いますが、彼らのサウンドに一貫したまさしくカリフォルニアのような明るさは、フォー・フレッシュメンの影響を大きく受けています。フォー・フレッシュメンの8ビート版と言っても良いでしょう。また、彼らの音楽は徹底的に白人で、ブルース臭が無いのが特徴です。これは同時期のローリング・ストーンズやビートルズのイギリス勢と比べてみれば納得頂けると思います。この明るさ、ブルース臭の全く無い(えぐみが無い)ところが60年代の強かったアメリカに大受けしたんだと思います。