2007年10月30日

●Call Me / Eliane Elias

この曲のオリジナルはクリス・モンテス(中世的な声で「愛の聖書」をヒットさせた)ですが、色んな人がカバーしています。普通はカバーも良いけどやっぱりオリジナルだね、という事になる場合が多いのですが、この曲に関してはカバーの方に数段優れた作品が多いです。どれにしようかと迷ったのですが、作者のTony Hatchのホームページを見ると"Eliane Elias has done a super sexy version. I really like this one."とありましたので、イリアーヌにしてみました。イリアーヌはブラジル生まれの天才ピアニストで15の歳に飛び級で音楽学校を卒業し、17才でヂ・モラエスのバンドに参加し、プロ活動を開始。20歳の時ニューヨークに進出し、ブレッカーブラザーズと競演するようになり一躍スターとなりました。しかも弟のランディ・ブレッカー(tp)と結婚してしまいました。(後離婚)歌を唄いはじめたのはほんの数年前ですが、ボーカルアルバムはどれもヒットしています。彼女の"Call Me"は"super sexy version"とはちょっと言いすぎの感じですが、自身のアレンジに乗せて抑えて軽く歌っている処に好感がもてます。途中のサックスはマイケル・ブレッカー、ピアノは勿論イリアーヌ本人です。

Call Meには器楽演奏ですが忘れられないバージョンがありますので、一緒にリンクしておきます。Walter Wanderleyの"Rain Forest"というアルバムに入っています。彼のオルガンはいつも歯切れが良く、気持ちよく聞かせてくれます。

Call Me

If you're feeling sad and lonely/あなたがもし一人ぼっちで寂しければ
There's a service I can render/私がお世話できることがあります
Tell me the one who loves you only/あなただけを愛している人だと言って下さい
I can be so warm and tender/私はとても暖かく、やさしいのよ

Call me/お電話下さい
Don't be afraid you can call me/遠慮なさらずに私に電話を掛けて下さい
Maybe it's late but you call me/もう遅いかもしれないけど、電話して下さい
Tell me and I'll be around/言ってくださればお供します

If it seems your friends desert you/もしあなたの友達があなたを見放したようだったら
There's somebody thinking of you/誰かあなたのことを思う人がいます
I'm the one who never hurt you/私はあなたを決して傷つけたりしない人
Maybe it's because I love you/それは多分あなたを愛しているから

Call me/お電話下さい
Don't be afraid you can call me/遠慮なさらずに私に電話を掛けて下さい
Maybe it's late but just call me/もう遅いかもしれないけど、電話して下さい
Tell me and I'll be around言ってくださればお供します

Now don't forget me/ねえ私を忘れないで
'Cos if you let me I'll be always stay by you/あなたがそうしたいなら私はいつもあなたの側にいるから

You gotta trust me/私を信頼して頂戴
That's how is must be/それをどうするかが一番大事
There so much that I can do/私が出来る事はたくさんあるの

If you call I'll be right with you/もし電話してくれればすぐにあなたの側へ行くわ
You and I should be together/私とあなたは一緒じゃなきゃいけないの
Take this love I long to give you/私があなたに捧げたい愛を持って行って
I'll be at your side forever/私は永遠にあなたのそばよ

分かり易い歌詞です。"If you call, I'll be right with you."のrightは直ぐにという意味で「電話してくれれば直ぐにあなたと共に居る」という事になります。こんな優しいお姉さんが居てくれるとありがたいんですが、「Maybe it's late but just call me/もう遅いかもしれないけど、電話して下さい」で、電話をしてくれと言いながら”もう遅いかもしれない”というのはどう解釈したらいいんでしょうか?

2007年10月26日

●放送禁止歌/山平和彦

放送禁止になった歌というのは色々あるようで、このブログにも ブンガチャ節/北島三郎くそくらえ節/岡林信康等があります。しかしながら、この放送禁止曲を誰がどのように決めているのかは謎でした。この謎に真っ向から取組んだのがTVプロデューサーの森達也氏で、放送禁止曲のルポをTVでやるという無謀な企画を成功させました。現在この映像はユーチューブで見ることが出来ます。(収録時間の関係で6分割されています)。またTVドキュメントの製作に関わる取材結果を纏めたものが出版されています。(放送禁止歌/森達也 いま知恵の森文庫)。放送禁止歌に関わる文献は私が知る限りこれだけだろうと思います。これで分かった事は放送禁止歌に指定するのはレコード倫理委員会ですが、これはあくまでも指針を示すだけで強制力は無し(という事になっている)。これに対し放送局は「自主規制」という形でレコード倫理委員会の指定通りに運用しています。要するに委員会も放送局も責任は曖昧にしながら実質の規制をかけるという日本独特のシステムが出来上がっています。普段は言論の自由を声高に叫ぶマスコミもスポンサーや視聴者或いは関係者とのゴタゴタを避けるため唯唯諾々と従っているようです。

森達也氏の著書には巻末に放送禁止指定された曲の一覧表がありますが、その選定基準は非常にいい加減で、きちんとした方針があって選定されているという感じはありません。例えばつボイノリオの歌は全て禁止処分を受けてもおかしくないようなものですが、そうはなっていません。また北島三郎の「ブンガチャ節」が放送禁止になった理由としてキュッキュキューという合いの手がベッドが軋む音を連想させて卑猥であるからと巷間言われていますが、納得出来る理由とは言えません。放送禁止指定する理由の一つとして猥褻以外に部落問題が挙げられていますが、森達也氏が部落解放運動の水平社に取材に行った際には部落解放の会合でも岡林らの歌は歌われていたとの証言を得ており、これは非常に貴重な資料と言えます。尚、現在はCDやネットからのダウンロードの時代となり実質的に全ての音源を審査する事が難しくなったようで、レコード倫理委員会の活動も休止状態のようです。

今回の「放送禁止歌」は山平和彦氏のデビュー曲で、漢字を並べたセンスは悪くないと思うんですが、放送禁止になってしまいました。放送禁止になった理由としては自ら「放送禁止歌」というタイトルをつけるとはレコード倫理委員会を舐めてるのか?と委員の方々の逆鱗に触れたとか触れないとかで禁止指定されてしまったようです。森氏は彼にもインタビューしていますが、もしこの歌が放送禁止になっていなければ山平和彦の人生も変わっていたかもしれません。尚、山平氏は2004年に自動車事故でお亡くなりになっています。(享年52)

トホホ度★★★
お笑い度★★
意味不明度★★☆


  世界平和 支離滅裂
  人命尊重 有名無実
  定年退職 茫然自失
  山平和彦 時節到来
  皇室批判 人畜無害
  被害妄想 言論統制
  七転八倒 人生流転
  七転八起 厚顔無恥
  放送禁止 自主規制
  奇妙奇天烈 摩訶不思議

  衆院参院 百鬼夜行
  失言放言 珍粉漢粉
  農薬公約 有害無益
  贈賄収賄 不言実行
  脱税小者 戦々恐々
  汚職大者 天下泰平
  七転八倒 人生流転
  七転八起 厚顔無恥
  放送禁止 一目瞭然
  奇妙奇天烈 摩訶不思議

  男女同権 親父格下
  女房横暴 貧乏辛抱
  売春禁止 欲求不満
  痴漢続出 不満充満
  猥褻行為 興味津々
  赤線復活 乞御期待
  七転八倒 人生流転
  七転八起 厚顔無恥
  放送禁止 先刻承知
  奇妙奇天烈 摩訶不思議

2007年10月10日

●At Seventeen / Janis Ian

ジャニス・イアンは15才の時に最初のアルバム"Society's Child"でデビューし、タイトル曲の"Society's Child"がヒットしています。その後高校中退、結婚、20才で離婚、引退。21歳で活動再開しいくつかアルバムを出し、この曲が入っている"Between Lines"が出たのは24才の時でした。"At Seventeen"はビルボード3位の大ヒットとなりグラミー賞も受賞しています。その後長い中断がありましたが90年代から再開し現在も歌っています。彼女の歌はDV、同性愛、ホロコースト、人種問題等、普通の歌手の取り上げないテーマが多く、彼女自身も90年代にホモセクシャルである事を告白しています。

At Seventeen

I learned the truth at seventeen/私は17歳で現実を知った
That love was meant for beauty queens and high school girls with clear-skinned smiles who married young and then retired/愛は若くして結婚し専業主婦してる美人コンテストに優勝した娘や美肌で笑ってる女子高生たちの為にあるんだと

The valentines I never knew/バレンタインディなんて知らない
Friday night charades of youth were spent on one more beautiful/若者達の金曜日の遊びはもっと美しい人に捧げられた
At seventeen I learned the truth/私は17歳で真実を知った

And those of us with ravaged faces lacking in the social graces/肌荒れして社交儀礼に欠けている私達のような人々は
Desperately remained at home/絶望的に家に居て
Inventing lovers on the phone who called to say "Come dance with me"/「ダンスに行こうよ」なんて恋人のふりして電話して
And murmered vague obscenities/そして曖昧なHな話を呟く
It isn't all it seems at seventeen/17才の時それが全てとは思えなかった

A brown eyed girl in hand-me-downs whose name I never could pronounce said/私が名前をちゃんと発音出来なかったお下がりを着ている茶色の目の娘は言った
"Pity, please, the ones who serve they only get what they deserve."/「憐れみを施した者だけがそれに値するものを得られる」
The rich relationed hometown queen marries into what she needs/裕福な家系のこの町の女王様は彼女の必要なものと結婚する
A guarantee of company and haven for the elderly/社交と老後の天国が保証されている

Remember those who win the game, lose the love they sought to gain in debentures of quality and dubious integrity/そのゲームの勝者は彼らが才能の証書と曖昧な高潔さをもって得ようとした愛を失うということを覚えておきなさい
The smalltown eyes will gape at you in dull surprise when payment due exceeds accounts received at seventeen/支払額が17才の時に受け取る預金高を上回る時、純朴な人々は鈍い驚きをもってあなたをぽかんと見るでしょう

To those of us who knew the pain of valentines that never came/バレンタインディが決して来ない事の痛みを知っている私たちと
And those whose names were never called when choosing sides for basketball/バスケットボールのチーム分けに決して名前を呼ばれる事のない人々にとって
It was long ago and far away/それは遠い昔の事
The world was younger than today and dreams were all they gave for free to ugly ducking girls like me/世界は今日よりも若く、夢は醜いアヒルの子のような私に存分に与えられた全てだった

We all play the game/私たちは皆ゲームをする
and when we dare to cheat ourselves at solitaire inventing lovers on the phone/そしてあえて孤独を紛らわすために恋人のふりをして電話する時
Repenting other lives unknown/まだ知らない他の人生を後悔する
That call and say, "Come dance with me"/その電話は「僕とダンスに行こうよ」と言い
And murmur vague obscenities/そして曖昧なHな話を呟く
At ugly girls like me at seventeen/私のような醜い17才の少女に

とても難しいです。"in debentures of quality"のdebentureは債権(証書)、直訳すると「品質の債権」、意訳すると「家柄」でしょうか。"and dubious integrity"は"dubious"で疑っているようですので、意訳すると「性格(の欠点)」でしょう。ここで経済用語を出したので、これに呼応して"when payment due exceeds accounts received at seventeen"でpayment, account等を使ったのでしょう。難しいところですが、意訳すると「17才の身の丈を超える」程の意味かと思われます。全般的に卑屈な感じのする歌詞ですが、17の時に世の中が見えてしまって絶望したが、それは遠い過去の事、醜いアヒルの子にも夢があった、という好意的な解釈にしておきましょう。ご意見ありましたらコメントお願いします。

2007年10月07日

●ブン・ブン・ビート阿波踊り/MCチータ

水前寺清子は通称チータと呼ばれていますが、この曲ではMCチータという名前になっています。しかしMCの意味は不明です。どういう積りで阿波踊りがこんな風になってしまったかは分かりませんが、3歩進んで2歩下がる筈のチータが50歩か100歩進んで戻ってこれなくなっちゃったという感じです。必死で歌詞を読んでみましたが、意味不明度4星半献上です。(歌詞は長いので前半だけで堪忍して頂戴)

トホホ度★★★☆
お笑い度★★★
意味不明度★★★★☆


ひょうたんばかりが
浮くものか
私の心も浮いてきた
先なるお方にお負けなよ 
  私ゃ負けるの大嫌い
  ヤットサァー ヤットヤット ヤットサー

  握ったこぶしほどき 振り返ってみれば
  捨てたもんじゃない あなたの人生走馬灯
  あァ すべて キラキラまわる 心と心 
  夢と想いで重なりあって
  あァ みんな まぶたの裏で 
  にっこり笑って肩寄せ合えれば 地球も踊る

  これから先のことは 誰にもわからない
  何とかなるって信じて ドーンと行きましょう
  あァ すべて キラキラまわる 心と心 
  夢と想いで重なりあって
  あァ あつい涙でさえも 心のシャワー 
  泣いて笑ってステップ踏んで