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2007年12月 9日

●Christmas In Kyoto / Michael Franks

ボサノバというとブラジルが発祥の地という事もあり、どうしても夏限定の季節商品の感がありますが、マイケル・フランクスは果敢にも冬のボサノバというテーマでこのアルバム"Watching The Snow"を作りました。ジャケ写も良いですね。本来ならデッキチェアーで海を眺めている処が雪を見ているという訳です。季節が冬なのでこのアルバムにはオリジナルのクリスマスソングが2曲入っていますが京都がテーマになっているので、この曲を選びました。彼は歌詞の中に人名を読み込むのが得意ですが、今回は黒澤明です。

Christmas In Kyoto

I can't forget the time we spent Christmas in Kyoto/京都で過ごしたクリスマスが忘れられない
At that small hotel overlooking the pagoda with a thousand statues standing at attention/数千の直立不動の仏像がある五重塔を見下ろす小さなホテルで
And not one the same like in one of those films by what's-his-name Akira Kurosawa/何っつったっけ、そう黒澤明の映画の中のひとつのように、どれ一つとして同じじゃない

Who could forget the time we spent Christmas in Kyoto?/京都で過ごしたクリスマスを忘れる事が出来ない
Ornaments so fine in the silk of your kimono/君の来た着物の絹の装飾がとても素晴らしかった
Though we had no tree I feel certain you remember/クリスマスツリーは無かったけれど、君はきっと覚えているはず
How your touch sublime and your holiday spirit lit up mine/君の指の感触がとっても優雅で君の休日機嫌が僕を高揚させた

The Christmas in Kyoto The Christmas in Kyoto/京都のクリスマス
That perfect Christmas in Kyoto with you/君と一緒の完璧な京都のクリスマス

Celebrating Christmas in Kyoto/京都で祝ったクリスマス
All in telephoto/全てが望遠写真
Only you and me has convinced me it is worth believing, in giving and receiving unreservedly/僕と君だけが分け隔てなく与え、受け取る事が信じるに足る事だということを確信させてくれた

And last but sure not least/そしてもうひとつ忘れられないのは
The hotel provided sake and our Christmas feast/ホテルがくれた酒とクリスマスのご馳走
Kappa maki with wasabi/わさびの効いたかっぱ巻
Through the window we noticed snowflakes started falling/窓の外にはいつの間にか雪が降り始めた
They were right on cue cinematically falling for me and you/それはまるで映画の台本通りに君と僕のために降ったようだった

It's highly unlikely I'll soon forget that Christmas in Kyoto/僕はあの京都でのクリスマスを忘れないだろう
All up and down the chimney just Santa and you/煙突を上り下りしていたのはサンタと君だけだった

最後から7行目に"And last but sure not least"とありますが"last but not least"というのは俗語で「極東」を意味します。欧米から見れば東方向の最後だけどつまらないものぢゃない、というような意味合いで"sure"はその気持ちを強調しています。しかし、ここでは極東では無く、文字通り最後に決してつまらない事じゃないけど(忘れられないのは)と訳しています。多分マイケル・フランクスは京都ですので、極東に引っ掛けてこの句を使ったものと思われます。しかし、そこまでオーバーに言っておきながら忘れられないものはホテルがサービスしてくれたカッパ巻きというのは少々トホホ感が漂います。多分ホリディ気分を高揚させてくれる彼女と京都の五重塔を見ながら食べるカッパ巻きは文字通りクリスマスのご馳走だったのでしょう。この歌は初めて聞いた時は少々取っ付きにくい感じがしますが、2度3度と聞くと「クリスマス イン キヨト」というメロディが沁み込んで来ます。

コメント

今月は”京都”シリーズ?

確かに何度も「クリスマス イン キヨト」・「・・キヨト」・「・・キヨト」と曲だけ聴いてると京都がテーマなんだし日本語だから当然でしょうが、「Akira Kurosawa」「Kappa」「wasabi」とタモリ・安斎も真っ青!”空耳アワー」かな?とも思えてきます。(失礼!)
でも”カッパ巻き”のトホホ感は漂いますが、京都の寿司で思い出すのは”鯖寿司”!これは欧米人には荷が重すぎます。生ものも苦手の方が多いので”しんこ巻き”じゃなく、やはり”カッパ巻き”が最良の選択だったように思われます。

特に意識して京都シリーズにしたわけでは無く、なんとなくそうなってしまっただけです。
空耳アワーじゃないけれど、確かに黒澤明は「ア キラクラサワ」と聞こえるので、ぼやっとしてると黒澤明とは気づかない恐れがあります