2008年8月26日

●松山鏡/桂文楽

松山鏡は松山村という鏡の無い村で起きた椿事がネタになっていますが、桂文楽はその噺に入る前に鏡の無い国の小噺を枕として入れています。

ある鏡の無い国の連中が団体を作りまして江戸見物。浅草の観音様へお参りをしよう。蔵前通りにかかって参りまして大きな鏡屋さんがあったそうで、ちょっくら待てよ、おかしげな商売があるぞ、みろよ、かかみせ、かかみみせ、かかみせや、かか見せるのかな。
おせいどんよ、なんだねあれあれ、あれま、これはたまげたぞ、われ見せとるぞ、えれい商売があるもんだ、てんで大変に感心を致しまして村に帰りまして、これがえらい評判でございます。

権佐衛門さん、なんだな、来年江戸見物に俺も一緒につれていってくんろ、うん、あのかか見せるところ頼むぞ。うん。来年になりますとまたぞろぞろぞろぞろと江戸見物、蔵前通りにかかってまいりました。

丁度鏡屋さんが引越してしまって、後に琴や三味線のお師匠さんの家と変りまして、どこだい、そのかか見せるていうところは何のおらがなあ、この辺と、引っ越した後をみると、これはいがねぇ、これは駄目だ、こりゃ。来年でなきゃ見られんぞ。そうか、ここに書いてある「ことしゃみせん」としてある。来年でなきゃや見られんぞ、そうかな、おらのかかあ、あんべえ悪いだが来年までもつかな?心配ぶたねぇもんだ。そばに「しなんじょ」としてある。

鏡屋の看板「かかみみせ」を「かかみせや」と読んで、かかあを見せて売る所だと、妄想を逞しくした田舎者の勘違いが「ことしゃみせん」に繋がって、なかなか良く出来た小噺です。

2008年8月11日

●温度音頭/三波春夫

毎日暑い日が続き、温度が気になる今日この頃ですが、検索してみればありました、その名も直球勝負の温度音頭。もちろん歌っているのは我らが三波春夫先生です。この強引な親父的ギャグにもめげず、いつもの笑顔を浮かべ朗々と歌う先生のお顔が浮かんでくるようです。この少々無理のある作詞は永六輔、作曲は中村八大です。

トホホ度★★★★
お笑い度★★★
意味不明度★★★

ハァー
天麩羅揚げましょ 揚げましょ 180度
コラサット
パンも焼きましょ 焼きましょ 180度
燃える太陽 百萬度 
ハァヨイヨイ
今日は晴天 よかったね
ソレ よかったね よかったね
体温計やら 温度計
ハァ ヨイショ
温度音頭の音頭とり
アラ いい温度 アラ いい温度

ハァー
ほどよい湯加減 湯加減
ホラ 40度
コラサット
熱湯好きなら 好きなら 43度
お酒人肌 36度
ハァヨイヨイ
今日は乾杯 よかったね

ハァー
捨てては駄目だよ 駄目だよ
煙草は 千度
コラサット
火事は二千度 二千度
ソレ 火の用心
平均体温 36度
ハァ ヨイヨイ
今日も平熱 よかったね


2008年8月 5日

●Close To You / Cheryl Bentyne

シェリル・ベンティーンはマンハッタン・トランスファーのメンバーですが、最近はソロでも活発に活動しています。"Close To You"は言うまでもなく、カーペンターズの大ヒット曲ですが、シェリルは録音後のインタビューで「カレンと同じキーで歌った」と言っているように、もし今カレン・カーペンターが生きていたらこんな風に歌うんぢゃないかと考えながら歌っています。マンハッタン・トランスファーではボーカリーズの様な超絶技巧曲を歌いこなしていますが、ここでは少しテンポを落とし、すんなりと歌う彼女に好感が持てます。尚、作曲はバート・バカラック、作詞はハル・デビッドです。

Close to You

Why do birds suddenly appear everytime you are near?/いつも、あなたが近くにいると鳥が突然現れるのはなぜ?
Just like me/丁度私みたいに
They long to be close to you/あなたのそばにいたいのね

Why do stars fall down from the sky everytime you walk by?/あなたが近くを歩くと空から星が降って来るのはなぜ?
Just like me/ちょうど私みたいに
They long to be close to you/あなたのそばにいたいのね

On the day that you were born/あなたが生まれた日に
The angels got together and decided to create a dream come true/天使が集まって夢を実現させようと決めた
So they sprinkled moondust in your hair of gold/だから金色の髪の毛に月の粉をかけて輝かせ
And starlight in your eyes of blue/青い瞳は星の光で輝かせた

That is why all the girls in town follow you all around/だから町中の女の娘があなたの後をついていく
Just like me/ちょうど私みたいに
They long to be close to you/あなたのそばにいたいのね

非常に分かり安く、覚えやすい歌詞です。しかし「町中の女の娘があなたの後をついていく」というのはちょっと凄すぎますね。邦題はご承知の通り「遥かなる影」です。しかし歌詞の内容と旨くマッチしていないように思えますが、どうでしょう?